コラム
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2008年の統計によると、20歳以上の成人のうち肥満人口は世界で約15億人と推定されています。5歳以下の幼児のうち肥満の範疇の入る人口は2010年で約4300万人とされています。肥満は外見上の問題ではなく、糖尿病、心臓疾患、心臓発作、高血圧、高コレステロールなど、いろいろな疾患を誘発します。2型糖尿病の約80%、心臓疾患の約70%、乳がん・大腸がんの約42%は肥満に関係していると考えられています。ウェイトコントロールの方法は巷に溢れていますが、どれが本当に効果があるのかだれにもわかりません。効果があると評判の方法においても、効果が現れる人と現れない人がいます。どれを試してもうまくいかない結果、極端にカロリー摂取を抑えるクラッシュダイエットや脂肪切除手術など極端な方法に走る人もいます。こうした方法は一時的には減量につながるかもしれませんが、いずれは免疫力の低下、心臓の動悸、心臓への負荷、体力低下、心筋の減少、血管の劣化といった問題を引き起こしかねません。

■アーユルヴェーダの見方

アーユルヴェーダは肥満をカファの増加が引き起こす病気と考えています。カファは水と地の要素が最も強い身体エネルギーであり、そのために密度が高い、重い、ゆっくりしている、ねばねばしている、湿っている、冷たいという特質をもっています。体重を左右しているのもカファです。カファのバランスがとれているときには、7つある身体組織に栄養を与える役割を担っているのですが、カファが過剰に増えると体内に毒素を作り出します。この毒素は重くねばねばしており、弱い体内チャネルに蓄積していきます。肥満の場合、この毒素は脂肪を形成する役割を担っている体内チャネルに蓄積して流れを阻害し、脂肪組織が過剰に増えるのです。アーユルヴェーダは肥満の治療を画一化することはしません。原因は人によって異なるからです。

■あなたの肥満は体質それともドーシャのアンバランス?

太りやすい人は水を飲んでも太ると言われています。それが体質によるものか、あるいは食事や生活スタイルが間違っているのかを見極めなければなりません。肥満はカファに関係しているので、自分のもともとの体質がカファ体質なのかどうかを見ることが先決です。そのためには体質診断表を活用するといいでしょう。こちらで体質を診断することができます。http://www.jivajapan.jp/item.html もしカファ体質なら、ちょっとくらいの太めは心配に及びません。カファは水と地の要素が多いので、カファ体質の人は太めになるのです。生まれながらの体質は変えることができないので、過剰な肥満でない限り「太っちょさん」は病気ではないのです。また、カファ体質の人は食べ物に気をつければ体重をコントロールすることができます。カファ体質の人は新鮮な野菜やくだものを中心にした食事をし、運動を定期的に行うことが大切です。

一方、カファ体質ではないけれども肥満になる人がいます。肥満は食べすぎが原因という認識が一般的です。しかし重い食べ物やお菓子であっても、それに見合った消化力があれば食べたものは消化されます。反対に、いくら軽い食べ物であっても、消化力が弱ければ完全に消化されません。消化されない食べ物は体内で毒素になり、体内組織の正常な形成を阻害するのです。

また、心の不調から肥満が起きることもあります。うつ、不安症、心理的トラウマ、ストレスなど心に問題をもつ人は必要以上にものを食べがちです。そうすると胃に未消化物が残り、それが毒素につながります。同時に、心がタマスに傾くため、不活発、惰眠、怠惰を誘発し、知性の働きを阻害するのです。

■永遠に肥満にならないために

アーユルヴェーダのトリートメントは、ハーブによって体内チャネルに蓄積された脂肪を取り除き、消化力を高めることから始めます。アーユルヴェーダには体内毒素を取り除くためのパンチャカルマと呼ばれる療法があり、これも肥満解消に優れた効果を発揮します。心のレベルでは、心をサトヴィックにすることが大切です。添加物のない新鮮な食べ物とプラス思考が心をサトヴィックにしてくれます。

■食べ物、ライフスタイル、ホームレメディー

  • 白米やじゃがいを最小限にとどめる。
  • オイル、揚げ物、加工食品、脂肪の多い食品を最小限に抑える。
  • 苦味の野菜を十分に食べる。
  • 未精製の小麦や玄米を食べる。
  • くだものと野菜をたっぷり摂る。
  • 毎日運動をする。30分以上歩く。
  • 白湯1カップにライムジュース小さじ1、はちみつ小さじ1、黒コショウ一つまみを加えたドリンクを空腹時に飲む。1日2回。
  • ジンジャーパウダー、黒コショウ、ナガコショウを同量混ぜたもの(トリカトゥです)から小さじ半杯を1日2回、白湯と一緒に摂る。
  • 水1カップにミントの葉を7-8枚入れて5分間煎じる。冷めたミントティーにレモン小さじ1と黒コショウ一つまみを加えて飲む。1日2-3回。

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もしかすると、これはあなたの一日かもしれません。

起床:8時。しまった!今日は8時半までにオフィスに着かなければならないのに。昨日は遅くまで残業をしたので、疲れて寝坊してしまった。

身支度:服のコーディネーションを考えている時間はないわ。髪もへんな寝癖がついているけど仕方がない。ああイヤだ。

朝食:時間がないわよ。

オフィス:遅刻したことを上司に謝ったけど叱られた。あ〜あ。とりあえずコーヒーでも飲もう。遅刻した分、仕事がずれ込み忙しい。

ランチ:仕事がたまっているので今日はデスクランチにしよう。コンビニ弁当だわ。添加物が気になるけど、そんなこと言ってられない。とりあえず空腹は解消した。

午後:今日は友達と食事をすることになっているけど、予定どおりに仕事を終えられるかしら。上司の指示で明日の朝までにデータ分析をしなければならないし、上司のプレゼン資料の準備もしなければならない。なんかイライラするなぁ。イライラを鎮めるためにコーヒーを飲もう。なんかお腹が張っている。そういえば2-3日、出るものが出てないわ。イライラするのそのせいかしら。

夜:やっぱり友達との食事には行けなかった。大学時代の仲良し4人組との食事、楽しみにしていたんだけど。上司はデータ分析もプレゼン資料も明日の朝まででいいよと言うけど、明日の朝までということは今日中ってことじゃない。コンビニのサンドイッチを食べよう。それとコーヒーもね。今日は何回スタバにコーヒーを買いに行ったかなぁ。

帰宅:すっかり遅くなった。時間は遅いけどビールでも飲もう。飲まなきゃやってられないわ。こんな時間にビールを飲むと、明日の朝、顔が浮腫むことはわかっているけど。おつまみはポテトチップだわ。

就寝:午前1時

■自分を知ろう

アーユルヴェーダは、病気の主な要因の一つは「知性を正しく使わないこと」にあると考えています。これを「プラッギャアパラーダ」と言います。人間は地球上で最も知力が発達した生物と言われながらも、どういうわけか自分の健康には知性を使っていないのです。とくに多くの若い人は自分の健康に無頓着です。いまは若いから大丈夫。健康について考えるのは年をとってからで十分と思っているのです。「健康の前に考えるべきことが山ほどある。キャリアパス、野心、最近うまくいっていない恋人のこと」というわけです。古代ギリシャの哲学者アリストテレスは「若いときの良い習慣が人生に差をつける」と言っています。若いときに身につけた習慣はその後の生活に影響を及ぼします。若いときに自分に適した食習慣や生活習慣を身につけると、生涯にわたって慢性病を予防できる可能性が高くなります。

多くの若い人が高血圧、便秘、肥満、胃酸過多、糖尿病、喘息、偏頭痛などの慢性病に罹っています。こうした病気は10年前には40歳を過ぎた人が罹る病気だったのです。私達は以前より早く年をとっているのでしょうか。私達は食べたいものをなんでも食べられます。買いたいものを何でも買うことができます。私達に欠けているのは、自分の体質や性格を知ることなのです。健康を維持するためには何が必要なのかを知ることなのです。それが若くして病気になる大きな原因だとアーユルヴェーダは考えています。そうです。大切なのは自分を知ることなのです。

■どうやって自分を知るか

アーユルヴェーダは生まれながらの体質を、ドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カファ)という生理的エネルギーの観点から測定します。生まれたときにドーシャの比率が生来の体質を決めるのです。生来のドーシャの比率を維持すれば健康、そのバランスが崩れれば病気につながります。自分のドーシャの比率を知るための一つの指標は体質診断表を利用することです。こちらから体質診断をしてみてください。
http://www.jivajapan.jp/item.html

■自分を知ったら、次にすべきこと

自分の体質を知ることができたら、体の健康を維持したり、心を落ち着かせるために必要な、自分の体質に合った食べ物や生活習慣を知ることができます。アーユルヴェーダが教えてくれる自分の体質に合った食べ物や生活習慣を知っておけば、現在の便利な生活を否定する必要はありません。現代の便利さを利用しつつ、アーユルヴェーダの考え方を取り入れることができるのです。自分の体質と、それに合った食べ物と生活習慣がわかれば、巻頭に示したオフィス生活も苦労せずに改善することができるのです。


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