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今年の5月からヨーロッパでは、ハーブを使った生薬の輸入販売が禁じられました。事前に認可を受けたハーブのみが処方販売されることになり、ヨーロッパの人たちはアシュワガンダ、シャタバリ、ニームなどアーユルヴェーダを代表するハーブを購入することができなくなりました。生薬の安全性が証明されていないから、というのが販売禁止の理由のようですが、インドのパルタップ・チョハン医師は、数千年間も使われ続けてきた安全な生薬を排除し、副作用が懸念される化学薬品を安全とみなすヨーロッパの当局に憤懣やるかたない思いを抱いています。しかしアーユルヴェーダが病気の治療に有効であることは真実なのであるから、それを数値で示す努力が必要だとドクター・パルタップは考えています。ただ、アーユルヴェーダは西洋医学のように症状を取り除くことに主眼を置く医療ではありません。記憶力低下にはアーモンド、関節炎にはショウガ、消化不良にはクミンシードといった紋切り型の生薬の処方はアーユルヴェーダ的ではありません。アーユルヴェーダ医師はなぜ関節炎が起きたのか、なぜショウガが有効なのかを考えなければなりません。「なぜ、どうして」を考えることが重要なのです。そうではなければ病気の根本原因を取り除くことができないからです。よいアーユルヴェーダ・プラクティショナーになるためには「なぜ、どうして」を考えることが重要なのです。

そもそも人はなぜ病気になるのでしょうか。あなたはどう思いますか。食べ物? 生活スタイル? それも正しい答えです。食事と生活スタイルの改善だけで病気の70%は改善すると言われています。これはアーユルヴェーダ医師だけが言っていることではなく、アメリカの医者が言っていることです。アメリカの医者が言っていることであれば信じますか。昨日聞いた話ですが、体重300キロを超えるタイのニューハーフ(どんなニューハーフだろう?)が食事療法だけで80キロ台まで減量したのだそうです。腎臓の機能が停止し、体に水が溜まっていたことが体重300キロの原因だったとか。なるほど。食事で病気の70%を改善できるというのも納得できます。ストレスを病気の原因と考える人もいるかもしれません。ストレスが関係しない病気はないと言われています。あるいは運動不足を病気の原因に挙げる人もいるかもしれません。どれも病気の一因として当たっています。では病気の根本原因はなんでしょうか。アーユルヴェーダは病気の根本原因は「プラッギャアパラーダ」にあると言っています。プラッギャアパラーダとは知性の間違った使い方という意味です。私の知り合いに睡眠時無呼吸症の男性がいます。体重には関係ない病気とは言え医者は減量を奨めているのですが、本人にその気はないらしく、1杯3000キロカロリーの大盛りラーメンを食べています。夜寝られないので、いつも頭の調子が悪いと言っています。勤めている会社では出世街道まっしぐらなのでストレスも相当でしょう。アーユルヴェーダ・プラクティショナーがこういうクライアントに遭遇したときにすべきことは、知性を正しく使うことの重要さを教えることなのです。相手は自分の生活の仕方に疑問を持っていない人ですから、理解させるのは一筋縄ではいかないかもしれません。しかし、なぜそんなに食べたいのかをじっくり聞いてあげることはできます。そこからクライアントの心がみえてくるかもしれません。そうすれば知性を正しく使うことの大切さを理解してもらえるかもしれません。

あるいは、小さいときのトラウマに苛まれているうえに、現在も新たなトラブルに巻き込まれている人も数多くいます。そういった人達の多くは、自分が悪いから困難な状況に陥るのだと思っています。しかし話を聞いてみると、本人に非があるのではなく、周りの人に非があケースが大半なのです。アーユルヴェーダ・プラクティショナーはクライアントの話をよく聞き、「あなたは何も悪くないのですよ」と言ってあげることが大事になってきます。それだけでクライアントの体とココロのバランスはもとに戻るかもしれないのです。アーユルヴェーダはクライアントを体、ココロ、スピリチュアルの三方向から見る科学なのです。

アーユルヴェーダを生活に取り入れ、またプラクティショナーになることを目指すための本コースは2012年1月から次期が始まります。
http://www.jivajapan.jp/school

また、アーユルヴェーダ・プラクティショナーに欠かせない傾聴技術を身につけるための「傾聴セミナー」が11月23日に開催されます。
http://www.jivajapan.jp/seminar/item_327.html