物質的世界では全てのものが移ろいゆきます。私たちの体も常に変化していますが、その変化は細胞レベルによるものなので、通常私たちはそれに気がつきません。古い細胞が似たような新しい細胞に入れ替わるといった微小な変化なので、あたかも何も変わっていないかのように感じます。

変化を感じるには、変化を観察する側が変わらないことが必要です。観察する側にも変化が起きていると、観察される側の変化に気づきません。私たちは一瞬一瞬や日々の体の変化には気づかなくても、長い間には年老いたことを自覚するようになります。体は成長し、衰えていきます。しかし、観察者としての自分が変わったとは感じません。今の自分は数年前の自分と同じだと感じています。もし同じでなかったら、自分の過去を覚えていないでしょう。体の変化を観察している自分は、観察されている体とは別のものである証です。ただ、自分と体が別のものであることに気がつかないだけなのです。