なんだか世界は不安定な方向に進んでいるようです。アメリカの新大統領はこれまでの大統領のイメージをひっくり返すようなキャラで、世界を不安に陥れています。経済は一国だけではうまくいかないのでみんなで運営していこうという、ここ10-20年来の世界コンセンサスを一蹴し、「自分が一番大事。他人のことは関係ない」というスタンスをあからさまに示しています。ヨーロッパでも同様の動きが始まっています。
たしかにね~。自分を肉体だと思っている私たち人間は、自分が一番大事です。知性が正しく働いている人は「自分が一番大事だけど、自分ひとりでは生きられないから、やっぱり周りの人も大事だよ」と考えることができます。
この知性が働かないと「ラーガとドゥエーシャ」ドツボにはまってしまいます。ラーガとは執着、私はこれが好きという感情。ドゥエーシャとは嫌悪、私はこれが嫌いという感情です。現在の世界の動きはまさに「ラーガとドゥエーシャ」一直線の様相を呈しています。
しかし、明るい光も見えます。職業を選ぶ基準として、お金よりも社会貢献を優先する人が増えていることです。お金がなくても構わないというわけではありませんが、自分の心をラジャスやタマスにしてお金を得るより、サトヴィックな仕事をして人の役に立ちたいというわけです。
この変化に連動しているかどうかわかりませんが、ヴェジタリアンも増えています。毎日がヴェジタリアンでないとしても、ときどきヴェジタリアン食で体をキレイにしたいと考えている人が増えているのです。
社会貢献気運やヴェジタリアン人気は、世界の不安定な動きのなかでバランスをとろうとする人間の魂の働きのような気がしてなりません。国も個人もラジャス・タマスに傾きすぎてはヤバイ!という意識が働き始めているのではないでしょうか。
意識は物質をつくるので、バランスをとろうとする意識が強まれば、物質の世界も変わるはずです。いまこそアーユルヴェーダとヴェーダ哲学が求められます。