ここ数年来の健康への関心の高まりはヨガブームを引き起こし、ついにはアーユルヴェーダにも波及し始めています。これまで日本では、アーユルヴェーダは「知る人ぞ知る」存在だったのですが、いまやドーシャやダートゥといった言葉が巷のヨガ雑誌にあふれています。長年アーユルヴェーダを日本に普及させたいと願ってきた筆者としては、うれしい現象です。今のブームが下火になるとしても、ほんものを知る人が着実に増えていくことは、このうえなくうれしいことです。


アーユルヴェーダはバランスつまり調和をとても重視します。自分のドーシャ(身体エネルギー)の調和、自分の心と体の調和、自分と家族の調和、自分と他者との調和、自分と社会との調和、自分と環境との調和、人間が作り出す社会と自然との調和、自分と地球との調和。みんな根は同じなのです。自分の心と体の調和がとれていなくて、どうして自分と他者の調和がとれるでしょうか。自分の心と体が健康でなくて、どうして社会に対して活力あふれる貢献ができるでしょうか。自分が健康、幸福、調和、知性に満ちていれば、自分をとりまく社会や環境に対しても健康で調和がとれた取り組みをすることができるのです。個人の健康や調和や幸福が大切なのは、個人が健康で幸福であってこそ、社会に貢献できるからです。貢献といっても大げさに考える必要はありません。朝、出勤途中で知り合いに出会ったとしたら、心から元気に「おはようございます」と言える心身の健やかさが大切なのです。電車のなかで立っている高齢者をみかけたら、心から席を譲ってあげる気持ちになれることが素敵なのです。人を幸せにすること、人を助けること、それがアーユルヴェーダがめざしていることの一つなのです。人を幸せにしたり、人を助けたりすると、それは充足感となって自分に反映されます。あなたがビューティフル・アーユルヴェーダを学んだなら、人々を助けるために使ってください。
環境をいつくしむこともアーユルヴェーダ・スタイルです。いくらドーシャについて詳しく知っていたとしても、環境を汚すような行いをしたなら、なんにもなりません。自分と環境との調和が崩れてしまったなら、自分の心と体の調和も崩れてしまうからです。環境を汚さない方法で生活することがアーユルヴェーダの精神なのです。
経済活動についても同じことが言えます。目先の利益のみを追求した経済活動は長続きしません。経済システムも人の心も疲弊させ、人の心に不幸の種を植え付けるだけです。お金を儲けることは悪いことではありません。むしろ良いことです。問題はその方法です。自分を取り巻く人々も幸せになれるような方法で経済利潤が循環していく方法を考えだすことこそがアーユルヴェーダ・スタイルなのです。
ジヴァ・ジャパンがアーユルヴェーダ・スクール「ジャパン・アーユルヴェーダ・グールクラ」を開校しているのは、ブームにとらわれることなく、ほんとうのアーユルヴェーダの精神を多くの人に理解していただきたいからです。あなたがアーユルヴェーダの精神を学ぶことで素敵な人になったなら、それを周りの人にも教えてあげてほしいからです。ビューティフル・アーユルヴェーダを学び実践することによって、あなたが素敵なアーユルヴェーダ・スタイルをリードしていく人になることを願っています。
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