人間生きていれば「なんのために私は生きてるんだろう」とか「人生はなんのためにあるんだろう」と思うことがあります。あるいは「どんな人生が成功したと言えるのだろう」と思う人もいるかもしれません。これらは万国共通の問いです。この問いに対してドクター・パルタップはわかりやすい解説をしてくれています。さらに、人生の成功をおさめるためにアーユルヴェーダがどのように助けてくれるかも教えてくれています。

 

ダルマ、アルタ、カーマ、モクシャ―これらは高潔で満たされた人生を送るために目指すべき4つの人生の目的です。これらを得ることができれば「私の人生は成功した!」と言えるわけです。この4つの人生の目的のことを「プルシャアルタ」と言い、ヴェーダ経典に書かれているのですが、ヴェーダのことを知っていても知らなくても、すべての人に当てはまる人生の真実です。ダルマ、アルタ、カーマ、モクシャとは何でしょうか。

 
▼ダルマ

 
ダルマは宗教の意味だと誤解されています。宗教の意味も一部にはありますが、ダルマには多くの意味があります。ダルマという言葉には、社会規律、行為、徳や善、道徳的責任、宗教的義務などが混ざり合った意味があります。人間はコミュニティーや世界の一員です。だからダルマには、世界における調和、一致、平和という意味が内包されています。ダルマが目指すものは分断の正反対です。

 
▼アルタ

 
アルタは「富」と言われていますが、これはどういう意味でしょうか。この世で「十分に持っている」と感じるためには何が必要でしょうか。物質で「これで十分」と思えるものはありません。自転車を持っているならオートバイをほしくなるでしょうし、オートバイを持ったら車が欲しくなるかもしれません。車を数台持ったら自家用ジェットが欲しくなるかもしれません。もしアルタを「物質的贅沢さ」と解釈するなら、いつまでたっても達成されないでしょう。つねに満たされず、欲求不満のままこの世を終えることになります。

 
アルタに大切なことは「欲求」ではなく「必要」です。2㎞離れた場所に買い物に行くなら、必要なものは自転車です。車のほうがラクだし、世間体もあると思うのは「欲望」によるものです。

 
▼カルマ

 
よく知られた「カーマスートラ」により、カーマは性的快楽と結び付けて考えられています。カーマには情熱、愛、欲求、欲望、感覚的歓びという意味があります。もし「本に取り囲まれていたい」とあなたが思っているのなら、それがあなたのカーマです。もし絵を描くことに情熱を燃やしたり、本を書きたいと思っているのなら、それがあなたのカーマです。忘れてならないことは、カーマはダルマと相反してはいけないということです。隣の家のピカピカの新車をタダで手に入れたいと思ってはならないのです。

 
▼モクシャ

 
あなたは自分がだれなのか知っていますか。モクシャは「自分を悟ること」「自分を認識すること」です。これは自分の名前や年齢や身長を知ることでしょうか。違います。自己認識とは、自分がどこから来て、どこに向かうのか、この世における自分の目的はなにかを知ることです。もちろん、我々は両親から生まれ、やがてはすべての人が墓場に向かいます。しかしそれだけでしょうか。違います。自分のあるべき姿を知ることが自己の悟りです。それがモクシャであり、モクシャが人生の4つの目的のすべてを完成させれくれるのです。
さて、ここからがアーユルヴェーダの話です。アーユルヴェーダは、健康を害することなくプルシャアルタを達成するのを助けてくれます。アーユルヴェーダはヴェーダから来ています。プルシャアルタの哲学と土台は同じです。アーユルヴェーダは人生の成功についてどうみているでしょうか。

 
1.ディナチャルヤを行う

 
ディナチャルヤは毎日の養生法のこと。アーユルヴェーダはなぜディナチャルヤを勧めているのでしょうか。ディナチャルヤは病気を予防します。病気になれば、仕事に心底から集中できず、その結果、潜在能力を最大限に発揮できません。一方、規則正しく起き、健康日課を行い、健康な食事をし、休息を十分にとれば、あなたの体は全力で人生における目標到達をサポートしてくれるでしょう。

 
ジヴァナンダプログラム
http://www.jivajapan.jp/treatment/jivananda-program.html

 
2.自然と調和して暮らす

 
自然は我々にとって何がベストかを知っています。自然から遠ざかれば遠ざかるほど病気に罹りやすくなります。アーユルヴェーダは自然の近くで暮らすことを勧めています。自然は、心の情熱に従って物事を行うのはいいけれども、健康を代償にすべきでないことを教えてくれています。少しの時間を使って市場で新鮮な野菜を買い、健康な食事をし、少し運動をし、体と心を十分に休息させましょう。

 
3.節度ある生き方

 
人生を成功させるためには限界を作ってはいけない、というのが最近の流行りのアドバイスです。この考え方の問題は、早々と体と心がバーンナウトする可能性があることです。ベストパフォーマーを上回るパフォーマンスを上げることを期待され続けます。うまくいかないと、体も心も疲れ切り、仕事に対する不満が残ります。つねにハッピーでいきいきとした生活を送るためには、私生活においても仕事においても節度を維持することです。食事、生活スタイル、考え方、愉しみ、仕事上の目標のすべてに節度をもつ生き方が、体と心をいきいきさせるアーユルヴェーダ的生き方です