甲状腺異常は珍しくない疾患です。私のまわりにも結構います。甲状腺のサイロキシン分泌が過剰になるのが「甲状腺機能亢進症」です。代謝が亢進されることにより体重減少、手の震えや過剰な汗といった症状が現れます。甲状腺腫が隠れている可能性もあります。代表的なものはバセドウ病です。

一方、サイロキシンの分泌が足りなくなるのが「甲状腺機能低下症」です。代謝の低下や、精神活動・身体活動の低下などの症状が現れます。風邪をひきやすくなる、皮膚の乾燥、記憶力低下、便秘、貧血、狭心痛、生理不順、うつなどを伴うことがあります。不妊の原因にもなると言われています。

アーユルヴェーダの考え方によると、甲状腺異常はオジャス(体の生命力の土台となる免疫力)が低下したときに起きます。免疫力の低下が上記のような症状を引き起こすのです。投薬は一時的には症状が緩和しますが、甲状腺異常を起こしている根本原因は残ったままです。本来の甲状腺機能が正常に戻らない限り、不調が再びやってくるかもしれません。アーユルヴェーダによって根本から甲状腺異常を改善しましょう。

 

●オジャスを高める

 

オジャスが十分に高まれば、甲状腺は若返り、正常な働きを取り戻します。細胞の質が若返れば、その働きはもとに戻るということですね。

 

●カファのバランスをとる

カファのバランスが回復すると、疲労感、倦怠感といった「マンダグナ」が消え、エネルギーの高まりを感じるようになります。

 

●アグニ(消化の火)を強くする

アグニが強まると、7つのダートゥが健康になり、結果として体力、バイタリティー、心の明瞭感、代謝が改善します。

 

【甲状腺亢進症】

 

甲状腺機能亢進症はカファの乱れに加えて、ヴァータとピッタの増悪も反映しています。乱れたヴァータとピッタがスロータス(体内シャネル)や系に入り込み、上記ような症状を引き起こします増悪したヴァータとピッタは消化の火を過剰に刺激し、過剰な空腹感を招きます。ヴァータは動く、軽い、不安定という質をもっています。動く、不安定という質が過剰になる結果、手足の震え、不眠、落ち着きの欠如、集中力欠如という状態が現れます。下痢、生理不順という症状も現れます。ヴァータの軽さが強まる結果、体重も減少していきます。一方、ピッタは熱い質なので、過剰な汗、熱がりになるという症状も出てきます。アーユルヴェーダの治療は、ドーシャのバランスを整え、サイロキシンの産生と循環を正常に戻すために、スロータス(体内チャネル)を浄化することから始めます。

 

●食事とライフスタイル

 

牛乳、ギー、その他の乳製品を十分に食べます。

増悪したヴァータとピッタを落ち着かせるバナナ、メロン、デーツなどのドライフルーツ、くるみなどを食べます。

ヨガ、呼吸法、瞑想もヴァータとピッタを鎮めます。

 

【甲状腺機能低下症】

 

アーユルヴェーダの治療は、ドーシャのバランスを整え、サイロキシンの循環を回復させるためにスロータスの浄化を行います。細胞レベルでの消化の火を強めるために生薬を投与し、正常な代謝を回復させます。

 

●食事とライフスタイル

•牛乳を適量飲みます。

•ご飯、大麦、緑豆、キュウリを積極的に食べます。

•ココナッツオイルは甲状腺機能低下症患者の代謝を改善します。

•消化しにくい重い食べ物や酸味の強い食べ物を避けます。

 

★8月のアーユルヴェーダ・カウンセリングのご案内(8/11, 8/25)
http://www.jivajapan.jp/seminar/counseling201701.html

★ジヴァ・アーユルヴェーダ学びのツアー2018「アーユルヴェーダとビューティー」(9月22日-9月28日)
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