ジヴァ・インスティチュートのDr.サトヤナラヤナ・ダーサは「ジヴァ・ヴェーダ心理学」を提唱しています。ヴェーダ心理学とはどういうものでしょうか。現代に生きる私たちの悩みに解決策を与えてくれる心理学です。

【質問】

Dr.サトヤナラヤナ・ダーサが提唱している「ジヴァ・ヴェーダ心理学」という新しい分野を病気を患う人に応用する場合、真我の感覚を生み出す意識は物質(および心?)とは異なるという現実を支える新しい形而上学の土台を患者に受け入れてもらう必要があるのでしょうか?伝統的なヨーガの系統やバクティヨーガでは、現実に対してこのような別の視点を持ち、瞑想や知性の働き、献身といった形でサーダナを実践すると、自動的に心からの離執が起きるとされてきました。これとは別に患者を支える第三の道はありますか?つまり、患者が抱く新しい世界観に基づいたある種のサーダナの実践が必要だとお考えでしょうか。要するに、治療を求める患者が「転向」(他に言い方が見つかりません)せずとも、医療の現場でヴェーダ心理学を適用できるかどうかをお伺いしたいのです。

 

【Dr.サトヤナラヤナ・ダーサの答え】

ヨーガやバクティの学派では自分自身に対するアヴィディヤ、つまり無知こそが苦しみの根源であると考えます。このヴェーダ心理学という新しい分野においては、病気の治療は心や自己についての学びを伴います。正しい理解なくしてヴェーダ心理学による治療はありえないのです。インドの伝統では、弟子は世俗から離れて静寂と平和な環境に住み、自身のスピリチュアルな成長だけに集中することができました。師は、弟子が様々な状況下でどのように考え、反応し、行動するかをみるために、つねに弟子の心を試していました。弟子が長年師と共に暮らして仕えてようやく、師は弟子にウパニシャッドなどの深淵なる教えを説きました。師は、弟子の心に曇りがなく、聖なる教えを適切な時期に受け取る準備ができていると確認することが可能でした。しかし現代では、長い年月にわたって様々な状況下でグルと共に過ごす機会などめったにありません。さらに学ぶ者は、誘惑の多い世俗に生きていることがほとんどです。心の管理にも現代的な方法が必要になってくるのです。質問者さんが「転向」と呼ぶものを、我々は現実を理解するための教育と呼びます。

 

ジヴァ・ヴェーダ心理学はヴェーダを基盤にしていますが、知性(ブッディ)の活用に注力した実際的・実践的な手法を採用しており、独習と内観が可能です。これらの手法により自己認識が形成され、心と感情をうまくコントロールできるようになるため、心や感情が無意識に反応することがなくなります。アハンカーラ(自我意識)やサムスカーラ(過去の記憶)などについて勉強した人はたくさんいます。学問的には知識があるので、心が何で構成されているかについて聞かれれば正しく答えられるでしょう。しかしながら、自分の心と感情の制御となると、自己認識を体験したことがあるとは限りません。太鼓腹でタバコを一日一箱吸うような医者が、自分の患者に体重を減らしタバコをやめるよう勧めるようなものです。知ることと行動することは違うのです。

 

理論に基づいた知識の応用がジヴァ・ヴェーダ心理学の中核をなしています。これなくして現代人が心を超越することは難しいでしょう。心をコントロールする術を学ばなければ、これからも互いに傷つけあうような行動を続けていくだけです。自分の感情から目をそらして抑圧し、渇望や不安、強欲、不安、嫉妬、怒り、依存、絶望に苦しみます。何年間も毎日瞑想しているにもかかわらず感情の不均衡に悩まされる人もたくさんいます。

 

このような心の問題は、数多くのスピリチュアルな組織の中にも頻繁にみられます。瞑想、祈りの句の唱え、奉仕活動を日々行っているような人たちでさえも、協調するどころか権力争いをしています。ジヴァ・ヴェーダ心理学をとおして自分自身の心がどのように働いているのかを知ることができます。それにより心をコントロールすることができるようになり、ひいては人生の道のりで出会うすべての人に対し真の意味で愛と理解、受容性をもって接することができるようになるのです。

 

Dr.サトヤらナラヤナ・ダーサはヴェーダ心理学に基づいていろいろな質問に答えています。その日本語訳はこちらです。

「恐れについての質問とサトヤナラヤナ・ダーサの答え」

http://www.jivajapan.jp/column/2177.html

 

「不安感について質問とドクター・サトヤナラヤナ・ダーサの答え」

http://www.jivajapan.jp/column/2279.html

 

「嗜癖・依存症に関する質問へのDr.サトヤナラヤナ・ダーサの答え」

http://www.jivajapan.jp/column/2398.html

 

「親業についての相談とDrサトヤナラヤナ・ダーサの答え」

http://www.jivajapan.jp/column/2427.html