単に肉体の病状を治すことではなく、完全な健康を得ることにあります。完全な健康を得るためには、自分自身のあらゆる面を知る必要があります。心や魂を含めた完全な身体についての情報が欠かせないのです。心や魂という言葉を持ち出したからといって奇異に思わないでください。 ここで知ってほしいことは、生命にはいくつもの側面があるにもかかわらず、一部の側面は軽視されているということです。それらもまた生命の一部なのです。これがアーユルヴェーダの考え方です。アーユルヴェーダの主な目的は2つありその実現を通して幸福、健全かつ平和な社会の建設をめざしているのです。

  • 健康の維持
  • 病気の治療

健康な人のための医学ということを聞いたことがありますか?アーユルヴェーダの重要な目的の一つは健康維持と病気予防です。アーユルヴェーダによる健康とは肉体の健康だけでなく、霊的、精神的な健康も含みます。世の中には、肉体的にはとりあえず問題がないけれども幸福ではない人々がなんと多くいることでしょう。抑鬱感、不安感、神経の緊張、不眠症などに悩む人がたくさんいます。こうした悩みは心や魂が病気に罹っていることから起こる問題です。現代社会では肉体的健康や物質に幸福や平安を求める傾向が強く、心や魂の大切さがほとんど忘れられています。なんと不幸なことでしょう。心や魂といった言葉は時代遅れに聞こえたり、 現代社会に似つかわしくないと思われるかもしれませんね。しかし健康の半分は心や魂が関係しているのです。幸福や平和を求めて採る行動や、食事、生活スタイルが、実は心や魂の健康にとって好ましくない場合もあります。そういう状態では、いくら健康によいとされることを行なってみたところで、幸福や平和な気持ちは得られず、不安感を持ったり、落ち込んだり、不安定になったりします。健康ブームのいま、これが健康によいと評判になればそれに傾き、あれがよいと話題になればそれになびくといった人が多くいます。しかし、どれもが生命の半分の面を忘れたものばかりです。人々はいつも喜びや幸福や平和を求めてやみません。あらゆる手を尽くして幸福や平和を得ようとしています。それでも喜びや幸福や平和が得られるとは限りません。心や魂に対するアプローチの仕方に問題があるか、あるいはアプローチそのものが欠けているからです。真の健康を得るためには、肉体に対するのと同じくらい、心と魂にも注意を払うことが大切です。人は生命のすべての面を通して心身を幸福にするよう最善の努力をしているのです。 怒り、貪欲、激情、執着心、嫉妬心、偏狭な心、利己主義、生き物をやさしく扱わないこと、嘘をつくこと、他人に迷惑をかけること、老人に敬意を払わないこと、などはどれも健康を害することです。まだ気が付いてない人が多いかもしれませんが、こうしたことは心の病の原因になるのです。

わたしたちに何ができるか?

アーユルヴェーダ はこうした問題に完全なる答えを与えてくれます。各個人を微細なレベルで理解し、そのうえで採るべき食事法、日々の生活、ライフスタイル、行動などに関して詳しい指針を与えてくれるのです。つまりアーユルヴェーダとは、自然のバランスを崩すことなく、この社会あるいはこの宇宙のなかで生きる方法を教えてくれる科学なのです。少しはアーユルヴェーダについてわかってもらえたでしょうか。