症状

関節炎に罹ると周りの筋肉、靭帯、滑膜、軟骨が炎症を起こし、関節を動かすたびに激しい 痛みを伴います。気温が低く、風が吹く日や、湿気の多い日は特につらいものです。この病状に正しく対処しなければ、いずれ関節は動かなくなり、変形することもあります。発熱を伴う場合もあります。

原因

アーユルヴェーダでは、たいていの痛みはヴァータ・ドーシャの増悪が原因と考えられてい ます。関節炎はアーマの蓄積やヴァータの増悪によって起こる場合が一般的です。アーマとは食べ物の未消化物が毒素となったもので、体内を移動して弱い部分に蓄積します。アーマが体内のどこに蓄積するかによって、発現する病気は異なります。例えば肺に蓄積するとせきや喘息の原因となり、小腸に蓄積すると下痢を引き起こします。アーマが関節に蓄積し、同時にヴァータが増加すると、生体を形成している5元素のうちの風が乱れ、関節炎(アーマヴァータ)を引き起こすのです。関節炎の患者は消化力が弱ってい ることが多く、鼓腸や便秘を伴うケースがよくみられます。揚げ物、甘いもの、肉類を食べす ぎる人、あるいは運動不足の人は関節炎に罹りやすいグループに入ります。

治療法

  1. 先ほど述べたように、一般に関節炎はアーマの蓄積やヴァータの増悪によって起こることが多いため、まずはアーマを取り除き、ヴァータを減らすための処置を施す必要があります。消化力が回復するとそれ以上アーマが蓄積しなくなり、痛みや炎症が緩和されます。
  2. アーマを取り除くためには断食が効果的です。ただし、ヴァータ体質の人は3日以上断食を続けないように。ピッタ体質の人は5日まで、カパ体質の人は7日まで続けてもよいでしょう。断食といっても体力や季節、住んでいる場所などによって、完全に食事を断つか、あるいは部分断食にするか違ってきます。250mlのぬるま湯にレモンジュース茶さじ2杯と、はちみつ茶さじ1杯を加えて一日2回(朝と夕)飲むのもよいでしょう。
  3. ナスを1-2個(約250g)焼き、よくつぶしてから塩とクミンコリアンダー、ターメリックなどのスパイスを加えて50mlのひまし油で揚げます。これを一日1回、2-3ヶ月続けて食べます。にんにく2片を加えても効果的です。
  4. ごまオイルまたはマスタードオイルでボディーマッサージを行なうと、ヴァータが減少して関節の痛みが緩和されます。痛みのある関節は特にていねいに行ないましょう。
  5. 温湿布と冷湿布を交互に繰り返すことや日光浴も一時的に痛みを鎮めます。
  6. ショウノウオイル、ウィンターグリーンオイル(冬緑油)、 シナモンオイルなどを塗布しても効果的です。
  7. グッグルは関節炎の治療に効果的な薬草です。もし入手が可能であれば、 一日2回食後に1-3グラムをぬるま湯とともに服用します。
  8. 赤トウガラシと生ショウガ(各5g)のペーストをつくり、それをごまオイル100mlと混ぜて漉します。このオイルを患部に塗ると、すぐに痛みが和らぎます。ターメリックパウダー2gをぬるま湯に溶かして一日2回飲むのも効果があります。
  9. にんにく2片をギー(精製したバター)かヒマシ油で揚げる。これを毎日食べる。2-3ヶ月続ける。臭いが気にならなければ生のにんにくを食べてもよい。

食事法と療法

  1. 消化しやすくて、風やガスを作りにくい食べ物を食べること。野菜ジュースや野菜スープはよい。 ニンジン、ビート、キュウリのミックスジュースも効果的。ココナッツウォーターやココナッツミルクも関節炎の痛みを緩和する。グリーンサラダにレモンの絞り汁と塩少々をふりかけて食べるのもよい。りんご、オレンジ、ぶどう、パパイヤなどの果物ズッキーニやかぼちゃなどのウリ系野菜もよい。調理時にはクミン、コリアンダー、ショウガ、ガーリック、フェンネル、ターメリック、アギ(asafoetida)などのスパイスを使うとよい。
  2. 熱い物、辛い物、揚げ物などは食べないこと。キャベツ、カリフラワー、ほうれん草ブロッコリー、オクラ、ジャガイモなど風をつくる食べ物もヴァータを高めるためよくない。コーヒー、茶類、アルコール精製した砂糖、ヨーグルト、チョコレート、ココアのとり過ぎもよくない。タバコの吸い過ぎにも注意。抗生物質、鎮痛剤、ステロイドなどの使い過ぎもよくない。
  3. 昼寝、夜更かしも避けること。 心配事、不安感、恐怖心、悲しみなど精神的ストレスも病状に反映する。 週に1度か2度、運動やオイルマッサージを行うことも大切である。